だって、5D Mark IIで有名になったVincent LaForet氏なんて、あの映像1本でマーチン・スコセッシと同じ会場に登壇するくらいの映像作家になっちゃったんですよ。あの映像が出る前、彼の名前を知っていた映像関係者なんてどれだけいただろう?ピューリツァー賞を取ったことがあるという経歴より、あの映像1本の説得力。
僕ら映像業界の人間にとって「それくらいの値段ふつーじゃん」という感覚は今でもかすかに残っている。が、もう時代は変わってしまった。今となっては仕方がないけど5D Mark IIが20万であの衝撃のクオリティだったから、その価格に慣れちゃった人たちにとっては20000ドルはベラボーだろう。もう戻れないんですよ200万300万の時代には。
よく使ったDVCAMカメラ。150万くらいだったけど当時は安い部類のカメラだった
さらにいうと5D Mark IIが産んだ副産物として、弊ブログでも昨年いっぱい取り上げたけど、さまざまな種類の特機が世に出てきたうえに、非常に質が高く安価なものがここ1~2年で急速に増えたということ。特機といえばデカくて高価でレンタルするのが当たり前で、1人ではオペレートできずに手間も暇もかかる、というのが1年くらい前の僕の中での常識だった。それが2011年1年間だけで様変わりしてしまった。